メールと美琴の事情(2010年執筆)

 葵(東京)に『メールが打てないんなららくらくホンにしなさい』と言われ続けていた美琴(京都)、原宿竹下通りで「芸能人が来てる」というデマが飛びかい、やじ馬でけが人まで出たという話を聞いて、仕返しの機会と思いました。
 大人気ねえ!

美琴「八重(奈良)はん、ちょっとお願いがあるんどすけど」
八重「何ー? そんな真摯な顔で」
美琴「メールの打ち方教えて下さい」
八重「ええーv 美琴もようやくメール覚えるんや。お兄ちゃんにもメール頂戴なーv」
美琴「別に雑談でメール使うんちゃいます。待ち合わせの時とか使えたらちょっと便利かなと思いまして。忙しかったらええんどすえ。そんなにやりたい訳とちゃうし」
八重「そんな携帯握りしめて言われても・・・・」
美琴「で、暇どすか?」
八重「(・・・・遷都祭の準備がギリギリやけどまあええか。美琴可愛いし)暇やで」
美琴「遷都祭の準備はギリギリやのに結構な事どすな」(ほっ)
八重「僕、そんな顔と言葉が反比例する育て方したっけ?」
美琴「で、メールなんどすけど」
八重「あー、まず新規作成開いて」
美琴(かぱっ)(携帯電話を開く)「それで?」
八重「・・・・・・」
美琴「何どすかその沈黙は」
八重「いや・・・君よう任天堂作れたな、と思って」
美琴「そんなんよろし。はよ送らんな風化する内容ですねん」
八重「君も大分風化してるよ・・。誰に送るん?」
美琴「葵」
八重「えー、普段あんなに嫌い嫌い言うてるのに」
美琴「そうですから、あの竹下通りの大混雑で警視庁まで出動して「芸能人はいません!」と言っていたアホな事件を、葵が悔し紛れに携帯床に叩きつけるレベルにからかいたいんどす!」
八重「僕、そんな歪んだ動機を持つような育て方したっけ?」
美琴「今日中くらいに送らんと、あの時は金なり野郎が忘れますから!」
八重「・・・・・君の実力じゃ無理やね」
美琴「新規作成までできましたえ!」
八重「いや、君スタート地点のはるか後方で足踏みしてるよ。 そんな急ぐんなら僕が打ったろか」
美琴「べ、別にめんどくさいんなら今度でも構わへんから。そんなに送りたい訳とちゃうし」
八重「うん、その握りしめてる携帯貸して。打ったげるから」
美琴「し、仕方ないな。横着しやはって」
八重「はいはい。何て打つん?」
美琴「『今日は竹下通りがえらい賑わってた様で、この不況のさなかめでたい事ですね。まあ、せいぜい怪我にはお気をつけて』という文章を憎たらしい感じで」
八重「(ポチポチポチポチ)はい」
美琴「い、一応感謝してあげます!」
八重「うん。美琴がそんな嬉しそうにしてたらお兄ちゃんも嬉しいよ」(悲しい目で)
ぴぴぴ
美琴「あ、返って来た!」
八重「どれどれ見せてー」

葵『お兄さんに打って貰ったでしょう』

美琴「・・・・・」
八重「うわー、一行」
美琴「八重はん・・・何て送ったか見せて・・・・」
八重「これ『今日竹下通りがえらい騒ぎやったんやてΣ(・ω・ノ)ノ! こんな不況やのに大変やね(汗) 怪我とか大丈夫? 気をつけてな(;´▽`A``』」
美琴「・・・・・(携帯ぶん投げて)女子高生かああーーーッ!」
八重「これでも絵文字自重したんやで!」
美琴「意味ないわ!」